農業者年金について
農業者年金とは、国民年金の第一号被保険者である農業者が、より豊かな老後生活を過ごすことが出来るよう国民年金(基礎年金)に上乗せした公的な年金制度です。
メリット
少子高齢化に強い積立方式の年金
自分が将来受け取る年金を自分で積み立てる積立方式の年金です。年金額が加入者数には左右されにくい長期に安定した制度になっています。
公的年金ならではの税制上の優遇措置
保険料は全額が社会保険料控除の対象となり、所得税・住民税の節税につながります。また、将来受け取る農業者年金は公的年金等控除の対象となり、65歳以上の方であれば公的年金等 の合計額が120万円までは全額非課税となります。
80歳までの終身保証つき
80歳までに受け取るはずであった農業者老齢年金の現在価値相当額を死亡一時金として遺族の方が受け取ることができます。
加入について
加入条件
- 国民年金第1号被保険者(付加保険料400円納付)
- 年間60日以上農業に従事
- 60歳未満
保険料
2万~6万7千円までの間で千円単位で自由に設定でき、変更も可能です。翌年分を一括して払う前納の仕組みもあります。
保険料の国庫補助について
認定農業者で青色申告者など、要件を満たせば保険料の一部に国庫補助が受けられます。国庫補助を受けている期間の保険料は2万円で固定され、国庫補助額を差引いた金額を納めます 。
補助額の詳細は「政策支援加入について」をご参照ください。
保険料納付について
JA貯金口座からの自動振替により、毎月納付(毎月23日)と前納納付(毎年12月24日)があります。前納納付は翌年1年分を一括して納めるため、割引があります。
政策支援加入について
保険料を20年以上納める見込みがあり、農業所得が900万円以下で、なおかつ必要な要件を満たしていれば保険料の一部に国庫補助が受けられます。
必要要件と補助額については下記のとおりです。
区分 | 必要な要件 | 国庫補助 35歳未満 |
国庫補助 35歳以上 |
---|---|---|---|
1 | 認定農業者で青色申告者 | 10,000円(5割) | 6,000円(3割) |
2 | 認定新規就農者で青色申告者 | 10,000円(5割) | 6,000円(3割) |
3 | 区分1または2の者と家族経営協定を締結し経営に参画している配偶者または後継者 | 10,000 円(5割) | 6,000円(3割) |
4 | 認定農業者または青色申告者のいずれか一方を満たす者で、3年以内に両方を満たすことを約束した者 | 6,000円(3割) | 4,000円(2割) |
5 | 35歳まで(25歳未満の場合は10年以内)に区分1の者となることを約束した後継者 | 6,000円(3 割) | ― |
国庫補助を受けている期間の保険料は2万円で固定され、2万円から補助額を差引いた金額を納めます。
国庫補助を受けられる期間は
- 35歳未満であれば要件を満たしているすべての期間
- 35歳以上であれば10年間
とされ、通算して20年以内となります。補助期間終了後は通常加入になります。政策支援加入後の年金給付については「特例付加年金」をご参照ください。
独立法人農業者年金基金のページで年金額の試算を行うことができます。
脱退について
農業者年金は任意加入制で脱退も自由です。ただし脱退された場合には脱退一時金はありません。今までに加入者が支払った保険料と運用益は、加入期間にかかわらず、将来、年金として受け取ることができます。
給付について
農業者老齢年金
加入者が納めた保険料の総額と運用収入を基礎とする終身年金です。原則65歳から受け取ることができますが、60歳であれば繰上げで受け取ることもできます。
特例付加年金
保険料の国庫補助額と運用収入を基礎とする終身年金です。受給するには下記の要件を満たすことが必要です。
- 60歳までに保険料を20年間以上納めていること
- 後継者等に経営継承すること
- 原則65歳に達していること
(注意)経営継承後60歳であれば受取り可能。また、65歳以降は経営継承された時から受取り可能。
経営継承について
農地と農業用施設(畜舎、温室等)を親から後継者等へ貸借契約や所有権移転を行い、農業経営から引退すること。
家族経営協定締結者の場合、家族経営協定締結書の破棄または経営関係部分からはずれることを明確にすることが必要です。
経営継承の相手方
後継者の場合は、60歳未満の直径卑属の一人の者またはその配偶者で、通算3年または引続き1年以上農業に従事する者となります。
第3者の場合は、60歳未満の農業経営者または新規就農者で、通算3年または1年以上農業に従事経験のある者、農業を営む法人、農協等です。
死亡一時金
加入者及び受給者が80歳までに死亡したときに、その方と生計を一にする遺族に一時金として支給されます。
詳しくは森町農業委員会事務局(森町役場産業課)までお問い合わせください。
更新日:2019年03月01日