1 森町の自然

更新日:2020年12月01日

大天龍(だいてんりゅう)(天竜川、天中川(あめのなかがわ))は、国境を越えて流れる大河であるが、太田川は遠江国内の降雨を集めてわれわれに自然の恵みをもたらしてくれる豊かな河川であり、現在、東海道においては魚類(75種)の豊富な川、田園風景の美しい川として知られている。

森町は、東海道から北に少し入った山ふところで、太田川(古来の吉川を本流とし、延長43.900メートル、表-2)の水源域の 霊山 ( れいざん ) と、これに連なる 丘陵 ( きゅうりょう ) に囲まれた日本の村の原形のような地域であり、人間生活を営むうえにおいては、理想的な自然と地理、これによって育まれた歴史と文化を今に伝えている。

町域は、豊岡村・天竜市・春野町・掛川市・袋井市に接し、春野町と森町が現在の周智郡域である。 総面積は、133.84平方キロメートルで、各地域の面積域および地区の区分などは図-1・2と表-1に示した。また、1982年(昭和57年)~1996年(平成8年)の15年間の気象状況の平均は、気温が15.9度、降水量が1623.4ミリメートル、日照時間は2260.3時間であり、近年の降水量が若干少ないものの人間生活に適した環境である。(『森町の統計』平成9年度版)。

平成8年8月1日調査『静岡農林水産統計年報』(表-1関東農政局静岡統計情報事務所調査)によれば、森町の林野面積は9676ヘクタール(表-3)、耕地面積は1270ヘクタールで、徐々に耕地面積は減少している。

市街は、旧森町村といった町場が南に拡張され、将来は、第2東名高速自動車道路も東西を横断する。

(1)森町全景( 本宮山 ( ほんぐうさん ) と太田川)

森町全景(本宮川と太田川)の写真

飯田高平山(たかひらさん)から遠江本宮山を望む。画面中央が太田川、右手奥が森市街。むかし太田川の舟行(しゅうこう)は 天宮まで上り、物資はここから馬や人の背に乗せて北遠や信濃国へ運ばれた。本宮山は、遠江国の国見山であり、地理的にも思想的にも国の中心にある霊山であった。

表-1 森町の概要表

標高
最高(最北端) 941メートル
最低(最南端) 15.4メートル
広さ
東西 13キロメートル
南北 24キロメートル
面積 133.84平方キロメートル
役場の位置
東経 137度55分48秒
北緯 34度49分56秒
標高 43.6メートル

資料:建設省国土地理院 全国都道府県市区町村面積調ほか

図−1 地区分布図

森町の各地区の広さを示した図

図−2 太田川水系の図

森町の太田川水系の図

太田川の水源霊山は遠江霊鷲山(りょうじゅせん)(大日山)で不老長寿の極楽であるという。このほか春野山・白山・黒山・黒岩山・本宮山・大尾山・粟ヶ岳などの霊山から水を集めている

表−2 太田川水系河川(2級)の現状表

太田川水系河川現状表
河川名 区間(水源地) 区画(流末地) 流路延長(メートル) 流域面積(平方キロメートル)
太田川 三倉字中ノ在家2487番の3地先の大河内砂防堰堤(えんてい) 海に至る 43,900 53.5
(町内のみ)
小藪川(こやぶかわ) 円田大橋川合流点(これより上は用水) 敷地川への合流点 6,600 10.8
一宮川
  • 左岸一宮字大明神3,986番地の4地先
  • 右岸一宮字下馬下3,985番地の1の1地先
敷地川への合流点 4,820 13.9
伏間川 コサ沢合流点 一宮川への合流点 3,550 6.8
瀬入川 薄場字中村82番の2地先の町道
坂下橋
太田川への合流点 4,200 4.8
三倉川 地獄沢合流点 太田川への合流点 12,500 39.1
葛布川 植木沢合流点 三倉川への合流点 3,300 三倉川に繰り入れ
大府川 舟場川合流点 三倉川への合流点 4,200 三倉川に繰り入れ

資料 : 袋井土木事務所

表−3 利用地種別林野面積・所有形態別林野面積・森林伐採面積(平成8年)

各面積数値(単位:ヘクタール)
総数 9,676
森林
林野面積
合計 9,675
樹林地
9,548
人口林
小計 7,328
針葉樹 7,296
広葉樹 32
天然林
小計 2,220
針葉樹 222
広葉樹 1,998
竹林 23
伐採跡地 44
未立木地 60
森林以外 1
所有形態別林野面積
国有 林野庁その他官庁所管 286
公有 都道府県・市区町村・財産区 932
私有 個人・会社・寺社・その他 8,458

資料:農林水産統計年報(関東農政局静岡統計情報事務所) 

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