4 森町の動物

更新日:2019年03月05日

吉川は大アユで知られているが、かつては水量も豊富で片吹(かたぶき)までアユがそ上したという。
アマゴ、ウナギ、オイカワなどの淡水魚も豊富で、夏の風物詩イサッコ(ヨシノボリの幼魚)採りが見られるのもうれしいことである。いっぽう太田川は、東海道の中河川の中で1、2を争う素晴らしい雰囲気を持った田園河川としても有名である。
昆虫では、清流の 指標 ( しひょう ) ムカシトンボが町内各所の渓谷に生育し、池沼には県下に希産のコサナエ、ヨツボシトンボを確認、チョウではアリに育てられるという珍しい生態のクロシジミ、最近森町に分布を広げたウスバシロチョウなど興味は尽きない。夏には、山間の常緑広葉樹林ではヒメハルゼミの独特の合唱がにぎやかで、樹液には子供たちが大好きなクワガタ類が多く、豊かな自然が残っている町ということができる。

ほ乳類ではキツネ、タヌキ、アナグマなどを比較的ふつうにみることができる。特別天然記念物ニホンカモシカが春埜山(はるのさん)ではしばしば目撃され、平地の福田地(ふくでんじ)に現れたこともある。山地ではヤマネやモモンガなどの希少な動物が確認されているのも素晴らしい。
鳥類では大型の猛禽類(もうきんるい)クマタカが吉川上流で発見されているが、少し小型のオオタカは低山地でもしばしば見ることができる。さわやかなホトトギスの鳴き声は町内のどこからでも聞くことができ、町の鳥カワセミも太田川水系のどこでも見られる。山中では大型のヤマセミ、夏鳥のアカショウビンも少ないながら見られ、すべてが町の自慢ということができる。

(3)モートンイトトンボ (イトトンボ科)

【写真】谷津田の休耕田 で発見されたモートンイトトンボ

県内から絶滅寸前の種類。谷津田(やつだ)の休耕田で発見された。
(森町鍛冶島)

(4)ゲンジボタル (ホタル科)

【写真】幻想的な光を放つゲンジボタル

本種は流水に棲(す)み、明るく幻想的な光を放つ。地獄沢、吉川、鍛冶島、天宮大上等にに発生が多い。
(森町鍛冶島)

(5)アオタテハモドキ(タテハチョウ科)

【写真】花の蜜を吸うアオタテハモドキ

繁殖した例。冬には死滅したが、いつか定着する日がくるのだろうか。
(森町三倉 中村)

(6)ヒメハルゼミ(セミ科)の羽化

【写真】ヒメハルゼミの羽化を撮影

一匹が鳴き始めると次々に合唱を始め、鳴き声というより機械音に近くなる不思議なセミである。 
(森町橘)

(7)ホトケドジョウ(ドジョウ科)

【写真】ホトケドジョウ

別種のナガレホトケドジョウも見つかっている。 
(森町天宮)

(8)モクズガニ(イワガニ科)

【写真】モクズガニ

川で生活し秋になると産卵のため海に下る。
美味なため、専用のカゴを仕掛けて採取する人も多い。
(森町城下)

(9)モリアオガエル(アオガエル科)卵塊(らんかい)

【写真】岩に張り付くモリアオガエルの白い卵塊

本種は成体より、池の上にぶら下がった白い卵塊の発見が容易。
吉川渓谷では岩場の窪みを利用している。
(森町鍛冶島)

(10)ウナギ(ウナギ科)

【写真】まとめて採捕されたウナギ

本種も海で生まれ川で生活する。秋の雨後にまとまって採捕された大型のウナギ。
天然のウナギの採れる川は現在では貴重である。
(森町大鳥居)

(12)ヤマセミ(カワセミ科)

【写真】ヤマセミ

カワセミよりはるかに大型で、鳴き声も派手である。
白と黒のコントラストと頭の冠毛(かんもう)が美しい。
(森町亀久保)

(13)ハクビシン(シャコウネコ科)

【写真】イチゴハウスで食後のひととき中のハクビシン

東南アジア原産だが、逃げ出したものが繁殖。
雑食性で果樹の被害が大きい。イチゴハウスで食後のひととき。
(森町森 大門)

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