森町農業再生協議会 水田フル活用ビジョン

更新日:2019年03月01日

森町農業再生協議会水田フル活用ビジョンについて説明します。

1 地域の作物作付の現状、地域が抱える課題

 森町は、静岡県の西部、遠州地方に位置し、東西に狭く南北に長い地形で赤石山系に属し、高峻な山稜がそれぞれ扇形に形成されている。また、北部を源とする太田川が町の中央を南北に縦断して流れており、その右岸には優良農地が広がっている。
 このような地形を活かし、北部山村の三倉・天方地区には茶、中部農山村の森・一宮地区には茶・水稲・温室メロン、南部平地農村の園田・飯田地区は水稲・麦・レタス・スイートコーン・温室メロンが主幹作物として生産されている。全耕地面積に占める水田の割合は約58%で、基盤整備率が約90%と整備が進んでいる。南部地域を中心とした水田地帯では、昭和33年より水田裏作としてレタスが導入され、育苗施設の設置や品種更新により作付け体系や収量が増加し、昭和44年に国の産地指定となっている。また、暗渠排水の整備や転作のブロックローテーション方式の導入を背景とし、転作作物として昭和62年よりスイートコーンが導入され、水田農業の作付け体系として水稲+レタス+スイートコーンが取り入れられている。さらに、平成13年より一宮、園田上地区の担い手農家を中心に、麦+大豆が作付けされた。園田下、飯田地区では、WCS用稲が導入され、需要に応じた米の計画的生産を確実に推進していく一方、米の作付けを行わない水田を有効活用し、品質・生産性の向上を図りながら、実需者ニーズに対応した生産がされている。
 しかしながら、北部地域を中心として、農業従事者の高齢化、後継者不足及び小規模区画等の理由により不耕作地が増え、土地利用率が低くなりつつある。また、南部地域においてもブロックローテーション方式の導入が遅れている地区については、転作田の集約が困難な状況にある。

2 作物ごとの取組方針

 町内の約596ヘクタール(不作付地を含む)の水田について、適地適作を基本として、産地交付金を有効に活用しながら、作物生産の維持・拡大を図ることとする。

(1)主食用米

 需要見通しにおける生産量に沿った作付面積を確保し、前年の需要動向や集荷業者等の意向を勘案しつつ米の生産を行うとともに、究極のコシヒカリを中心とした地域ブランド米づくりなど、売れる米作りを生産者、農業者団体及び行政が一体となって推進していくことによって米の主産地としての地位を確保する。
 また、中食・外食のニーズに対応した業務用米の生産と安定取引の推進を図る。

(2)非主食用米

ア 飼料用米

 WCS用稲の取組が難しい地域を選定し、生産の拡大が可能かどうかを検討していく。
 また、飼料用米の生産拡大にあたっては、需要に応じた生産数量を確保するため、国からの産地交付金を活用した多収品種の導入推進を図る。

イ WCS用稲

 稲わら供給組合が収穫作業を受託しているが、引受面積に限りがあるため、地域の実需者との契約に基づき、需要に応じた生産数量を確保する。
 また、収穫物は畜産農家への無償譲渡であり、耕種農家は経営所得安定対策等の助成金に支えられている状況であるため、耕種農家の収入面の検討を行い、収量の均一化を考慮していく。
 さらに、耕畜連携の取組として、良質堆肥の生産と供給を中心とした町内有機資源の循環システムの推進を図る。

ウ 加工用米

 出荷販売事業者(農協等)との契約に基づき、現行の作付面積を維持する。

(3)麦、大豆、飼料作物

 麦、大豆については、一宮、園田地区担い手農家を中心に作付けがされている。 
 麦、大豆の栽培は、天候に左右されやすいため、水田条件や気候により収量のバラツキや品質の低下がある。また、販売価格が低いため、経営は不安定であり経営所得安定対策等の助成金に支えられている状況にある。
 このため、経営所得安定対策等の産地交付金を活用することにより、麦・大豆生産農家への農地の集約及び作付面積の維持・拡大を図る。
 また、生産性の高い優良品種への転換や湿田を回避するための排水対策にも取り組んでいく。

(4)高収益作物(野菜等)

ア レタス

 水田裏作のレタスは、町奨励作物として、一宮、園田、飯田地区を中心として約110ヘクタールが栽培されている。現在、定植機械等省力機械の開発・普及がかなり定着してきている反面、生産者の高齢化により作付面積が減少しており、安定生産、規模拡大が難しい状況にある。
 この状況を打開するため、作期の延長をして作付面積の拡大を図るとともに、環境に配慮した高品質生産を行うための優良堆肥の利用を推進していく。

イ スイートコーン

 町の転作奨励作物として一宮、園田、飯田地区を中心として約78ヘクタールが作付けされている。近年、沿道の直売所での販売が盛んに行われ、消費者と直結した販売など効率的な直売方法が確立しつつあるため、今後、更なる作付面積の拡大を図る。

3作物ごとの作付予定面積
作物 平成29年度の作付面積
(ヘクタール)
平成30年度の作付予定面積
(ヘクタール)
平成32年度の作付目標面積
(ヘクタール)
主食用米 374.64 417.3 417
飼料用米 18.77 48.0 48.0
米粉用米
新市場開拓用米
WCS用稲 96.32 32.0 32.0
加工用米 0.17 0.17 0.17
備蓄米
17.09 14.0 14.5
大豆 0.77 0.77 0.77
飼料作物
そば
なたね
その他地域振興作物 190.3 191.0 192.0
野菜
スイートコーン
78.02 78.5 79.0
野菜
レタス
112.28 112.5 113.0
4 課題解決に向けた取組及び目標
整理
番号
対象作物 使途名 目標 現状値
(ヘクタール)
目標値
(ヘクタール)
1, 2 スイートコーン 地域特産野菜作付助成 産地化を進め、更なる作付拡大をする (29年度)
77.38
(32年度)
79.0
3,4 レタス 地域特産野菜作付助成 産地化を進め、更なる作付拡大をする (29年度)
112.23
  (32年度)
113.0
5 麦・大豆 二毛作助成 麦・大豆の作付面積の維持・拡大を図る (29年度)
15.96
(32年度)
14.07  
6 飼料作物 (稲発酵粗飼料用稲) 耕畜連携助成
(資源循環)
町内有機資源の循環システムの維持・推進を図る (29年度)
93.72
(32年度)
32.0
7 飼料用米・麦・大豆 担い手加算 WCS用稲に代わる転作作物として、更なる作付拡大をする (29年度)
18.03
(32年度)
49.31
8 飼料用米
(多収品種)
多収品種への取組助成 多収品種の導入をし、作付面積の拡大をする (29年度)
面積13.38ヘクタール
単収508キログラム
(32年度)
面積25.0ヘクタール
単収550キログラム

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