47 森町の彫刻

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47 森町の彫刻

静岡県下に伝来する古い仏像は、県史・市町村史編さん事業における調査により最近多くが発見された。建造物のように目に付きやすい文化財とは異なり、仏像は寺院の奥深く大事に保存されてきたためその全貌がまだ掴(つか)み切れないのが実状である。
森町域の仏像にしてもこれまで鎌倉から平安時代に 遡 ( さかのぼ ) る作品はほとんど知られなかったが、今回いくつかの貴重な仏像が発見された。県西部、とりわけ三ヶ日町や引佐町には以前から古い仏像の存在が知られ、国や県の指定を受けているものも多い。森町域は、かつて真言・天台系の密教寺院が多く、そのことが多くの仏像の伝わった理由であり、密教寺院の分布が豊岡村や北遠一帯にも及んでいる。

蔵泉寺には平安時代後期の木造阿弥陀如来坐像と、それよりやや古い木造不動明王立像、木造毘沙門天立像が伝来している。また、米倉極楽寺の木造阿弥陀如来坐像も整った像容(ぞうよう)を示しており本格的な貴重な仏像である。
遍照寺の銅造大日如来坐像は、総高5メートルにも及ぶ巨大な仏像である。法界定印を結ぶ胎蔵界大日如来像で、 蓮弁 ( れんべん ) ・ 反花 ( かえりばな ) ・ 框 ( かまち ) からなる台座に座している。蓮弁には正面から右回りにぐるりと 願主 ( がんしゅ ) 、 鋳物師 ( いもじ ) 、施主などがびっしりと刻まれている。1718(享保3)年の作である。
江戸時代後期の遊行僧・木喰(もくじき)上人(しょうにん)の遺作も森町には比較的多く残されている。蓮華寺の子安地蔵は木喰上人特有の笑みを浮かべている。

(1) 木造阿弥陀如来坐像
(もくぞうあみだにょらいざぞう) 

木造阿弥陀如来坐像
1躯、未指定、像高 85.0cm、平安後期、木造漆箔
、定印を結び、結跏趺坐(けつかふざ)する通例の
阿弥陀如来像である。 穏やかな顔立ちをし等身
の堂々とした身体をしている。
(森町一宮 米倉 極楽寺所蔵)

(2)木造阿弥陀如来坐像

木造阿弥陀如来坐像
1躯、未指定、像高 81.7cm、平安後期、木造漆箔、
定印を結ぶ通例の阿弥陀如来像である。各部分は
傷んでいるが、頭体のバランスがとても良い。
(森町三倉 田能 蔵泉寺所蔵)


(3)木造子安地蔵
木造子安地蔵
1躯、町指定、像高 132.1cm、江戸時代、
木造漆箔、 木喰行道作。 木喰上人は
1800(寛政12)年の5月06月にかけて
このほか3体の仏像を彫った。
(森町森 蓮華寺所蔵)

(6)毘沙門天像
毘沙門天像
1躯、未指定、平安時代。
(森町三倉 田能 蔵泉寺所蔵)


(4) 木造左大臣右大臣像 ( もくぞうさだいじんうだいじんぞう ) 
2躯、町指定、像高(左大臣)132.0cm、(右大臣)131.0cm、江戸時代、木造彩色。
一対の神像で、明治15年に焼失した楼門に安置されていた。 後補(こうほ)では
あるが全体に美しい彩色が施されている。 (森町一宮 小國神社所蔵)

木造左大臣右大臣像 ( もくぞうさだいじんうだいじんぞう ) 木造左大臣右大臣像 ( もくぞうさだいじんうだいじんぞう )




(5)木造唐獅子像
1対、町指定、像高(阿形)50.7cm、(吽(うん)形)51.8cm、江戸時代、木造彩色、寄木造。 頭を高く立て、
蹲居(そんきょ)する一対の唐獅子である。 筋肉のつきかたも堂々としており全体のバランスもよい。
(森町天宮 天宮神社所蔵)

木造唐獅子像木造唐獅子像

 


(7) 聖観音菩薩 ( しょうかんのんぼさつ )
立像墨書銘

聖観音菩薩 ( しょうかんのんぼさつ )
南都椿井次郎の作で、淡山(たんざん)神社平等
院峯堂(みねどう)にあったものである。
(森町飯田 金毘羅山所蔵)

(8)不動明王及び 小國鹿苑菩薩
( おくにろくおんぼさつ )

不動明王及び 小國鹿苑菩薩
一宮に祀られてきた仏像で、不動明王は
南北朝木、小國鹿苑菩薩は桃山期の作。
町指定。 (森町一宮 蓮増院所蔵)


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