31 周智農林学校と森町実科高等女学校

前ページ目次 次ページ

31 周智農林学校と森町実科高等女学校

大正期は、第一次世界大戦の「大戦景気」による経済の発達と国民生活の向上が見られた。そして世界的思想動向の影響のもとに自由主義、民主主義(民本主義)が普及するとともに、各種の社会運動も活発化した。教育面では、自由主義教育が叫ばれ、上級学校への進学率が高まった。このため各地に中学校、(実科(じっか))高等女学校、実業学校などが相次いで設立された。森町にも日露戦後まもなく、1906(明治39)年、福川泉吾と鈴木藤三郎によって私立周智農林学校が設立され、ついで大戦後19(大正8)年には町立森町実科高等女学校が設立された。周智農林学校は、「着実にして強健な人格を造り国家中堅たる有為の農民を養成する」、実科高等女学校は「家政に関する知識技術を授(さず)くる」ことをそれぞれ目的とした。

生徒は周智郡を中心として小笠郡、磐田郡に広がっており、これらの地域にとって重要な中等学校としての意味を持っていた。その後の変遷は表の通りである。ただ戦前の学校体系は小学校を終了して実社会にでて働く道と、上級学校へ進学する道が並立しており、進学するためには、家庭の一定の経済力を必要とした。
一方、小学校を卒業した多くの青少年に対しては、補習学校や青年訓練所、そして青年会を通じた指導、統制が行われた。青年会は、学習活動、農事改良そして機関誌発行など多様な活動を行ったが、森町地域では、谷崎青年会の蕓苔(うんたい)(ナタネ)作りや、周智郡青年会議の模擬議会など、熱心で創造的な活動が多く見られた。

(1)周智農林学校
周智農林学校
開講を記念する写真。 (森町教育委員会所蔵)

(2)現静岡県立周智高等学校
現静岡県立周智高等学校
(森町森)


(3)創設者 鈴木藤三郎像
創設者 鈴木藤三郎像
(森町森 周智高等学校)

(4)創設者 福川泉吾像
創設者 福川泉吾像
(森町森 周智高等学校)


(5)森町実科高等女学校
森町実科高等女学校
バレーボールをする女学生

現在の静岡県立森高等学校校舎
現在の静岡県立森高等学校校舎
(森町森)


中等学校の移り変わり

明治39.3 私立周智農林学校創立
大正10 郡立周智農林学校
大正11.4 静岡県立周智農林学校
昭和23.4 静岡県立周智農業高等学校
昭和24.4 静岡県立周智高等学校
昭和28.4 静岡県立周智農林高等学校
昭和43.4 静岡県立周智高等学校

明治38.1 森町女子技芸学校
大正8.4 町立森町実科高等女学校
昭和11.3 静岡県森町高等女学校
昭和20.4 森町外19ヵ村組合立高等女学校
昭和22.4 静岡県立森高等女学校
昭和23.4 静岡県立森高等学校
昭和24.4 静岡県立周智高等学校
昭和28.4 静岡県立森高等学校

表−15 森町地域の青年会一覧

青年会一覧

名 称

事務所位置

支部数

設立年月日

会長

事業

飯田村青年会

村役場内

11

1910.11.5

村長

講演会

園田村青年会

谷中

6

1910.8.1

助役

学術研究・知識交流・実業実地研究・修学旅行・講演会・巡回文庫・撃剣会

一宮青年会

村役場内

11

1910.2.1

村長

講演会・学芸部・体育部・矯風会の活動

森町青年会

町役場内

11

1914.10.17

町長

各支部別講演会

天方村青年会

村役場内

14

1914.3.4

村長

講師の指導及び演説

三倉村青年会

同村66番地

14

1908.12.8

篤志(とくし)者

講話(精神修養)

(6)山梨町にあった製油工場
20_w31-06.jpg
(森町牛飼 個人所蔵写真)

(7)青年会共同田植
20_w31-07.jpg
(昭和34年6月) (森町一宮 谷崎町内会)


20_ya-mae.gif20_ya-moku.gif 20_ya-tsugi.gif

お問い合わせ

社会教育課文化振興係
電話:0538-85-1112